From 7d870b066a51adcc7d8b283bc753ff5eec8f1072 Mon Sep 17 00:00:00 2001 From: Masahiro FUJIMOTO Date: Thu, 17 Feb 2022 03:24:31 +0900 Subject: 2022/01/22 時点の英語版に同期 MIME-Version: 1.0 Content-Type: text/plain; charset=UTF-8 Content-Transfer-Encoding: 8bit --- .../reference/operators/logical_and/index.md | 196 ++++++++++++--------- 1 file changed, 108 insertions(+), 88 deletions(-) (limited to 'files/ja/web/javascript') diff --git a/files/ja/web/javascript/reference/operators/logical_and/index.md b/files/ja/web/javascript/reference/operators/logical_and/index.md index 7393320854..b9cf3af544 100644 --- a/files/ja/web/javascript/reference/operators/logical_and/index.md +++ b/files/ja/web/javascript/reference/operators/logical_and/index.md @@ -3,142 +3,162 @@ title: 論理積 (&&) slug: Web/JavaScript/Reference/Operators/Logical_AND tags: - JavaScript - - Language feature - - Logical Operator - - Operator - - Reference - - 演算子 - 言語機能 - 論理演算子 + - 演算子 + - リファレンス +browser-compat: javascript.operators.logical_and translation_of: Web/JavaScript/Reference/Operators/Logical_AND --- -
{{jsSidebar("Operators")}}
+{{jsSidebar("Operators")}} + +論理積 (`&&`) 演算子 (論理結合) を一組の論理型のオペランドに対して使用すると、すべてのオペランドが `true` である場合にのみ `true` になります。それ以外の場合は `false` になります。 + +一般的には、この演算子は左から右に向けて評価した際に最初の{{Glossary("falsy", "偽値")}}のオペランドに遭遇したときにはその値を、またはすべてが{{Glossary("truthy", "真値")}}であった場合は最後のオペランドの値を返します。 + +{{EmbedInteractiveExample("pages/js/expressions-logical-and.html", "shorter")}} -

論理積 (&&) 演算子 (論理結合) をオペランドの組み合わせに対して使用すると、すべてのオペランドが true である場合に true になります。一般的には {{jsxref("Boolean")}} (論理) 値で使用されます。その場合は論理値を返します。ただし && 演算子は実際には指定されたオペランドのうち一つの値を返すので、この演算子が論理値以外で使用された場合は、論理値以外の値を返すことになります。

+## 構文 -
{{EmbedInteractiveExample("pages/js/expressions-logical-and.html", "shorter")}}
+```js +expr1 && expr2 +``` - +## 解説 -

構文

+論理積 (`&&`) はオペランドを左から右に向けて評価し、遭遇した最初の{{Glossary("falsy", "偽値")}}のオペランドを直ちに返します。すべての値が{{Glossary("truthy", "真値")}}であった場合、最後のオペランドの値が返されます。 -
expr1 && expr2
-
+ある値が `true` に変換できる場合、その値は真値 ({{Glossary("truthy")}}) と呼ばれます。ある値が `false` に変換できる場合、その値は偽値 ({{Glossary("falsy")}}) と呼ばれます。 -

解説

+false に変換することができる式の例を示します。 -

expr1true に変換できる場合は expr2 を返し、それ以外の場合は expr1 を返します。

+- `false` +- `null` +- `NaN` +- `0` +- 空文字列 (`""` または `''` または ` `` `) +- `undefined` -

ある値が true に変換できる場合、その値は真値 ({{Glossary("truthy")}}) と呼ばれます。ある値が false に変換できる場合、その値は偽値 ({{Glossary("falsy")}}) と呼ばれます。

+論理積演算子は次のように、論理型でない値はそのまま温存して返します。 -

false に変換することができる式の例を示します。

+```js +result = '' && 'foo'; // result には "" (空文字列) が代入される +result = 2 && 0; // result には 0 が代入される +result = 'foo' && 4; // result には 4 が代入される +``` - +`&&` 演算子では論理値以外のオペランドを使用することができますが、返値が常に[論理型プリミティブ](/ja/docs/Web/JavaScript/Data_structures#論理型_boolean)に変換することが可能であるため、論理演算子と見なすことができます。 +返値(または一般的な式)を対応する論理値に明示的に変換するには、二重の[否定演算子](/ja/docs/Web/JavaScript/Reference/Operators/Logical_NOT)または {{jsxref("Global_Objects/Boolean/Boolean", "Boolean")}} コンストラクターを使用してください。 -

&& 演算子では論理値以外のオペランドを使用することができますが、返値が常に boolean プリミティブに変換することが可能であるため、論理演算子と見なすことができます。返値 (または一般的な式) を対応する論理値に明示的に変換するには、二重の否定演算子または {{jsxref("Global_Objects/Boolean/Boolean", "Boolean")}} コンストラクターを使用してください。

+### 短絡評価 -

短絡評価

+論理積の式は短絡演算子です。 +各オペランドが論理値に変換されるとき、ある変換結果が `false` であった場合、論理積演算子は停止してその偽値のオペランドの元の値を返します。残りのオペランドは評価**されません**。 -

論理積の式は左から右へと評価され、下記の規則を使用して「短絡」評価が可能なように評価されます。

+以下の擬似コードを考えてみてください。 -

(偽値の式) && expr は短絡評価で偽値の式に評価されます。

+``` +(some falsy expression) && expr +``` -

短絡とは、上記の expr の部分が評価されず、したがって、これを行うことの副作用が効果を及ぼさないことを意味します (例えば、 expr が関数呼び出しであった場合、この場所では呼び出されません)。これは、最初のオペランドが評価された時点で、すでに演算子の値が決定しているためです。例を示します。

+`expr` の部分は**評価されません**。最初のオペランドである `(some falsy expression)` が{{Glossary("falsy", "偽値")}}と評価されるからです。 +`expr` が関数であった場合、その関数は呼び出されません。 +以下の例を参照してください。 -
function A(){ console.log('called A'); return false; }
-function B(){ console.log('called B'); return true; }
+```js
+function A() { console.log('called A'); return false; }
+function B() { console.log('called B'); return true; }
 
-console.log( A() && B() );
-// 関数呼び出しによって "called A" がログ出力され、
-// それから false (演算子の結果の値) が出力されます。
-
+console.log( A() && B() ); +// 関数 A の呼び出しによって "called A" をログ出力し、 +// && が false に評価され(関数 A が false を返し)、それから false をコンソールに出力します。 +// 論理積演算子はここで短絡となり、関数 B は無視されます。 +``` -

演算子の優先順位

+### 演算子の優先順位 -

以下の式は同じであるように見えるかもしれませんが、異なります。 && 演算子は || 演算子よりも先に実行されるからです (演算子の優先順位を参照)。

+以下の式は同じであるように見えるかもしれませんが、異なります。 `&&` 演算子は `||` 演算子よりも先に実行されるからです([演算子の優先順位](/ja/docs/Web/JavaScript/Reference/Operators/Operator_Precedence)を参照)。 -
true || false && false      // true を返す。 && が先に実行されるため
-(true || false) && false    // false を返す。演算子の優先順位が適用されないため
+```js +false || true && true // true を返す +true && (false || false) // false を返す +(2 == 3) || (4 < 0) && (1 == 1) // false を返す +``` -

+## 例 -

論理和の使用

+### 論理積の使用 -

以下のコードは && (論理積) 演算子の例を示しています。

+以下のコードは `&&` (論理積) 演算子の例を示しています。 -
a1 = true  && true       // t && t returns true
-a2 = true  && false      // t && f returns false
-a3 = false && true       // f && t returns false
-a4 = false && (3 == 4)   // f && f returns false
-a5 = 'Cat' && 'Dog'      // t && t returns "Dog"
-a6 = false && 'Cat'      // f && t returns false
-a7 = 'Cat' && false      // t && f returns false
-a8 = ''    && false      // f && f returns ""
-a9 = false && ''         // f && f returns false
+```js +a1 = true && true // t && t は true を返す +a2 = true && false // t && f は false を返す +a3 = false && true // f && t は false を返す +a4 = false && (3 == 4) // f && f は false を返す +a5 = 'Cat' && 'Dog' // t && t は "Dog" を返す +a6 = false && 'Cat' // f && t は false を返す +a7 = 'Cat' && false // t && f は false を返す +a8 = '' && false // f && f は "" を返す +a9 = false && '' // f && f は false を返す +``` -

論理型の変換規則

+### 論理型の変換規則 -

AND から OR への変換

+#### AND から OR への変換 -

論理型に関する以下の操作は、

+**論理型**に関する以下の操作は、 -
bCondition1 && bCondition2
+```js +bCondition1 && bCondition2 +``` -

常に以下のものと等しくなります。

+常に以下のものと等しくなります。 -
!(!bCondition1 || !bCondition2)
+```js +!(!bCondition1 || !bCondition2) +``` -

OR から AND への変換

+#### OR から AND への変換 -

論理型に関する以下の操作は、

+**論理型**に関する以下の操作は、 -
bCondition1 || bCondition2
+```js +bCondition1 || bCondition2 +``` -

常に以下のものと等しくなります。

+常に以下のものと等しくなります。 -
!(!bCondition1 && !bCondition2)
+```js +!(!bCondition1 && !bCondition2) +``` -

入れ子になった括弧の除去

+### 入れ子になった括弧の除去 -

論理式は左から右に評価されるので、いくつかのルールに従って複雑な式から括弧を削除することは常に可能です。

+論理式は左から右に評価されるので、いくつかのルールに従って複雑な式から括弧を削除することは常に可能です。 -

以下の論理型に関する複合操作は、

+以下の**論理型**に関する複合操作は、 -
bCondition1 || (bCondition2 && bCondition3)
+```js +bCondition1 || (bCondition2 && bCondition3) +``` -

常に以下のものと等しくなります。

+常に以下のものと等しくなります。 -
bCondition1 || bCondition2 && bCondition3
+```js +bCondition1 || bCondition2 && bCondition3 +``` -

仕様書

+## 仕様書 - - - - - - - - - - - -
仕様書
{{SpecName('ESDraft', '#prod-LogicalANDExpression', 'Logical AND expression')}}
+{{Specifications}} -

ブラウザーの互換性

+## ブラウザーの互換性 -

{{Compat("javascript.operators.logical_and")}}

+{{Compat}} -

関連情報

+## 関連情報 - +- {{jsxref("Boolean")}} +- {{Glossary("Truthy")}} +- {{Glossary("Falsy")}} -- cgit v1.2.3-54-g00ecf