--- title: 'about:mozilla - 2010 年までの目標、アドオンに関する調査、TraceMonkey、SUMO、ベンチマークの質、カオス、などなど…' slug: DevNews/20080916 tags: - DevNews - 'DevNews:about-mozilla' ---
Mitchell Baker が Mozilla の 2010 年までの目標を定義することに対する取り組みを主導していますが、提案されている目標の草稿版を最近投稿しました。このような対象が幅広い大望的な目標を設定することは非常に重要です。なぜなら、「幅広い、一般に共有された大望の設定をはっきりとさせることは多くの異なったグループが彼ら自身を組織化し、私たちの大望を現実のものにする非常に実践的で、具体的な課題に取り組むことの助けになります。」2010 年までの目標は「人々がそれらに応じることができ、進行中の範囲を評価する意味を提供できるほど十分なものにするべきです。恐らくさらに重要なことは、これらの目標は計画の実施を指定することよりも重要な考えを表現するべきということです。」
Mitchell の最初の投稿では目標の設定プロセスの背景と目的の概要が述べられており、2 番目の投稿には Firefox Summit の間に集められたフィードバックを含む様々な議論によって出された提案段階の 2010 年までの目標の原案が含まれています。長期的な目標の設定と Mozilla プロジェクト方向性に興味があるなら、Mitchell は次のように頼んでいます。「時間を割いて、提案された目標のレビューをし、意見し、質問し、そして、新しい提案を作っていただけないでしょうか。」あなたはこの議論に参加することができます。なぜなら、これらの目標は Mozilla がするべきこと、目指すべきものの基本を形作るものだからです。みなさんの参加を歓迎します。
この議論に参加するには、 Mitchell の ウェブログと、さらなる議論のトピックが投稿されている mozilla.governance newsgroup を読むべきです。これらの目標に関するリアルタイムの議論に参加することができる IRC (irc.mozilla.org) の 新しい 「#2010goals」チャンネルも あります。
addons.mozilla.org (AMO) チームはアドオン開発環境を改善するために協力を求めています。「Firefox(もしくは他のアプリケーション)向けのアドオンを開発した、もしくは、 開発しようとしたことがあるならば、私たちにフィードバックを送ってください。そうすれば、私たちはドキュメンテーション、ツール、機能を通して環境を改善するためにできることが何かないかを知ることができます。数分時間を割いていただければ、調査は終わります。回答は無記名であり、私たちはすべての回答に目を通します。私たちは結果を数週間以内にまとめる予定です。」アドオンは Firefox のエコシステムに欠かせない部分であり、Add-ons Developer Survey に提供されるどんな協力もおおいにプロジェクト全体にとって有益です。
数週間をかけて、Vladimir Vukicevic は TraceMonkey を モバイルとハンドヘルドデバイスでしばしば用いられる ARM アーキテクチャ(日本語版)で動作させることに取り組みました。「モバイルとハンドヘルドプラットフォームは急速にフル Web の消費者になっており、コアパフォーマンスの成長は非常により劇的にユーザが感じられるほどのパフォーマンスの改善を生み出しています。この成果がもたら したことは、これらのユーザがサーバサイドではなくブラウザ上の方でより多くの動作を行うモダンな Web アプリケーションの利点を得ることができるようになったことによって、モバイルと組み込みデバイス上での Web 環境がよりリッチになったことです。」Vlad の TraceMonkey の成果は Firefox のナイトリービルドでテスターが TraceMonkey を有効にするのと同じ方法で設定を有効にすることによって Fennec(Firefox Mobile のコードネーム)の次のアルファリリースのテスト向けに用意されています。多くの技術的詳細を含む、さらなる情報は、Vlad の Web ログを見てください。
Mozilla の SUMO プロジェクトのリーダである David Tenser が Firefox サポートプロジェクトの将来の取り組みのビジョンについての概要を述べた複数のエントリからなる ウェブログ投稿を書きました。「SUMO チームが公式に作られて以来、私たちは内輪的な少人数の人々によって管理されたややバグのある Web サイトから、週毎 70 人以上の活発な貢献者たちがいる本当のコミュニティの力によるサポートチャンネルに成長しました。これは Mozilla コミュニティの力を本当に示す驚くような達成です。」それでもなお、SUMO のミッションは完了していません。David は次のように続けています。「私の見通しからすれば、まだ始まったばかりです。私は SUMO を次のレベル、例の Summit でチームとこれについて議論したときに私が冗談で 「SUMO 2.0」 と呼んだものに引き上げるために私たちがすべきことについてたくさんのことを考えています。」David は SUMO のビジョンについての概要を述べた 次の 5 つの投稿を書いています:Part 1: Listen as hard as we can(私たちが可能な限り懸命に聞くこと)、Part 2: Understanding the bigger picture(より大きな図式を理解すること)、Part 3: Increasing community participation(コミュニティの参加を増やすこと)、 Part 4: Having our finger on the pulse(実状を正確に把握すること)、 Part 5: Localization(ローカライゼーション)。
もし SUMO プロジェクトに協力するボランティア活動に興味があるなら、David の ウェブログに注目し、SUMO Knowledge Base の貢献者ガイド(日本語版)のページを読んでください。ユーザサポートに協力することは Mozilla プロジェクトに参加するための素晴らしい、簡単な方法です。
Firefox のビジュアルとインタラクティブ性の洗練のレベルを改善するための努力として、Alex Faaborg が今から Firefox 3.1 リリースまでの間の毎週月曜日、最優先度となっているユーザエクスペリエンスバグの手短なリストを投稿します。彼は次のように書いています。「これらのバグは Firefox 3 の UI のおおざっぱとなっている領域の修正、リリース前にチェックインするつもりであるアイコンのチェックイン、そして、各最後のピクセルを完全なものにしようとする試みを含むことになるでしょう。」チームはこれらのバグを完了させて閉じるための協力を必要としています。時間があり、協力することに興味があるなら、ぜひ参加してください。また、提言されるべき必要があると考えられる洗練するべき事項があれば、Alex はバグを立て、彼の投稿のコメント欄に言及を残していくように求めています。
David Boswell はどのように「Powered by Mozilla」ロゴをプロジェクトおよび製品の一部分として利用できるようにするかを決めるためのガイドラインを作成することに取り組んでいます。「ガイドラインの指定を必要としているのは、私たちのレポジトリから 1 つのファイルだけチェックアウトし、それらのアプリケーションは Powered by Mozilla であると主張して欲しくないからです。問題は Mozilla コミュニティが作成している再利用可能な技術の現在のリストがあるとは思われないことです。」こういう事情で、David は時間をかけてこれらの技術と基準の草案リストをまとめましたが、そのリストが完全であるか、全く理にかなっているかどうか確信していません。彼は自分のウェブログにリストを投稿しています。フィードバックやこれらについて意見があるなら、彼は自分のブログ投稿にコメントを残すか Wiki ページを直接編集するように求めています。
以前に述べたように、Tara Shahain と John Slater は Royal Order と非公式諮問委員会としての役割を果たしているコミュニティのボランティアの小さなチームと協力して新しい Firefox ロゴスタイルガイドに取り組んでいます。多くの前進がなされ、Tara は初期段階のロゴの一覧表(32 ありました)と 8 つのコアセットに絞り込んでいくまでの考えのプロセスについて取り上げている新しいブログ投稿を書いています。Tara の投稿を彼女のウェブログで読み、そこで議論に参加することができます。
JavaScript エンジンのパフォーマンスが再生をし続けている一方、JavaScript ベンチマークテストはペースを保てず、見たことがない高速なパフォーマンスの増加に上手く適応していません。John Resig が問題を解析した投稿をまとめ、3 つの異なるベンチマークスィート - SunSpider、Dromaeo、V8 Benchmark - と、ブラウザがますます高速にテストを実行できるようになっているためにそれらがエラーレベルが増加する問題を防ぐためにしていることについて考察してい ます。John のウェブログで彼の全文を読むことができ、その投稿では詳細かつ興味深い JavaScript ベンチマークの世界を垣間見ることができます。
John Lilly が最近 Stanford で Mozilla の構造と意思決定プロセスについて話しました。「これはどのように Mozilla が組織化され、どんな風に私たちが意思決定を私たちが持っているあらゆる組織の端にまで伝えるのかについてです。つまり、これは本当に組織のデザインと振る舞いについての話です。」プレゼンテーションはMozilla の背景にある考え方とカオスと秩序が混じったシステムを検討している興味深いものです。John は彼のスライドを Slideshare に投稿していて、Stanford Presentation on Mozilla で見ることができます。
先週、Ars Technica の Ryan Paul はなぜ Mozilla は Webkit の人気が上昇し続けているに関わらず Gecko にコミットし続けるのかということを説明する興味深い 2 ページに渡る記事を投稿しました。 WebKit はより多くのブラウザに採用されているのを受けて、Ryan は次のように書いています。「何人かのテクノロジ狂は Mozilla の Gecko レンダリングエンジンの余命がいくばくもないのではないかと思い始めています。」しかし、全員がそう思っているわけではなく、「2 つのレンダリングエンジンの違いを理解し、Gecko の技術的強さを評価している人々は Mozilla が Firefox の将来のバージョンで Webkit を採用する可能性について推測する根拠がないことに気づいています。」記事では、Ryan は Webkit の強み、Apple が 2003 年に Gecko ではなく Webkit を選択した理由、Gecko がどのように発達し改善しているか、Gecko がサードパーティの開発者のホストに好まれる理由、などを論じています。
記事を書く中で、Ryan は Mozilla の エンジニアリング担当バイスプレジデント Mike Shaver と話しています。「Shaver は Webkit の技術的達成を評価していますが、彼は Webkit の開発モデルと Webkit エコシステムの分断が Firefox にはふさわしくない困難な挑戦になるだろうと信じています。」Shaver は Ars Technica サイトの記事中でより詳細に語っています。
来る週の Mozilla プロジェクトミーティングとイベントの日々更新されるリストは、Mozilla コミュニティカレンダー Wiki ページを参照してください。
もし、このニュースレターを Email で受け取りたいなら、about:mozilla ニュースレター購読フォームから登録するだけです。新鮮なニュースが、毎週火曜日に、あなたの受信箱に届けられます。