--- title: Blob slug: Web/API/Blob tags: - API - Blob - File - File API - Interface - Raw - Reference - data translation_of: Web/API/Blob ---
{{APIRef("File API")}}

Blob オブジェクトは blob を表しており、これは不変の生データであるファイルのようなオブジェクトです。テキストやバイナリデータとして読み込んだり、{{DOMxRef("ReadableStream")}} に変換してそのメソッドを使ったデータ処理をしたりできます。

Blob が表現することができるデータは必ずしも JavaScript ネイティブ形式である必要はありません。{{DOMxRef("File")}} インターフェイスは Blob をベースにしており、Blob の機能を継承してユーザーのシステム上のファイルをサポートするように拡張しています。

Blob の利用

他の Blob 以外のオブジェクトやデータから Blob を作成するには、{{DOMxRef("Blob.Blob", "Blob()")}} コンストラクタを使用します。他の Blob のデータのサブセットを含む Blob を作成するには、{{DOMxRef("Blob.slice()", "slice()")}} メソッドを使用します。ユーザーのファイルシステム上のファイルの Blob オブジェクトを取得するには、{{DOMxRef("File")}} のドキュメントを参照してください。

Blob オブジェクトを受け入れる API も、{{domxref("File")}} のドキュメントに掲載しています。

コンストラクタ

{{DOMxRef("Blob.Blob", "Blob()")}}
コンストラクタに渡された配列内のすべてのデータを連結したものを含む、新しく作成された Blob オブジェクトを返します。

インスタンスプロパティ

{{DOMxRef("Blob.prototype.size")}} {{readonlyinline}}
Blob オブジェクトに含まれるデータのサイズ (バイト単位)。
{{DOMxRef("Blob.prototype.type")}} {{readonlyinline}}
Blob に含まれるデータの MIME タイプを示す文字列。タイプが不明な場合、この文字列は空です。

インスタンスメソッド

{{DOMxRef("Blob.prototype.arrayBuffer()")}}
Blob の全内容をバイナリデータとして含む {{DOMxRef("ArrayBuffer")}} で解決する Promise を返します。
{{DOMxRef("Blob.prototype.slice()")}}
呼び出された Blob の指定されたバイト数範囲のデータを含む新しい Blob オブジェクトを返します。
{{DOMxRef("Blob.prototype.stream()")}}
Blob の内容を読み込むために使用できる {{DOMxRef("ReadableStream")}} を返します。
{{DOMxRef("Blob.prototype.text()")}}
UTF-8 テキストとして解釈された Blob の内容全体を含む {{DOMxRef("USVString")}} で解決する Promise を返します。

Blob の作成

{{DOMxRef("Blob.Blob", "Blob()")}} コンストラクタは、他のオブジェクトから Blob を作成することができます。たとえば、JSON 文字列から Blob を作成するには、次のようにします。

const obj = {hello: 'world'};
const blob = new Blob([JSON.stringify(obj, null, 2)], {type : 'application/json'});

型付き配列の内容を表す URL の作成

次のコードは、JavaScript の型付き配列を作成し、型付き配列のデータを含む新しい Blob を作成します。次に、{{DOMxRef("URL.createObjectURL()")}} を呼び出して、Blob を {{glossary("URL")}} に変換します。

HTML

<p>この例では、スペース文字から文字 Z までの ASCII コードを含む型付けされた配列を作成し、
それをオブジェクト URL に変換します。
そのオブジェクト URL を開くためのリンクが作成されます。
リンクをクリックすると、デコードされたオブジェクト URL が表示されます。</p>

JavaScript

このコードの例示のための主要な部分は typedArrayToURL() 関数で、与えられた型付き配列から Blob を作成し、それに対するオブジェクト URL を返します。データをオブジェクト URL に変換した後は、要素の {{HTMLElement("img")}} 属性の値として含む、さまざまな方法で使用することができます (もちろん、データに画像が含まれていることを前提としています)。

function typedArrayToURL(typedArray, mimeType) {
  return URL.createObjectURL(new Blob([typedArray.buffer], {type: mimeType}))
}

const bytes = new Uint8Array(59);

for(let i = 0; i < 59; i++) {
  bytes[i] = 32 + i;
}

const url = typedArrayToURL(bytes, 'text/plain');

const link = document.createElement('a');
link.href = url;
link.innerText = 'Open the array URL';

document.body.appendChild(link);

結果

例のリンクをクリックすると、ブラウザがオブジェクトの URL をデコードしているのがわかります。

{{EmbedLiveSample("Creating_a_URL_representing_the_contents_of_a_typed_array", 600, 200)}}

Blob からデータを抽出する

Blob から内容を読み込む方法の 1 つは、{{DOMxRef("FileReader")}} を使用することです。次のコードは、Blob の内容を型付き配列として読み込みます。

const reader = new FileReader();
reader.addEventListener('loadend', () => {
   // reader.result には blob の内容が型付き配列として格納されます。
});
reader.readAsArrayBuffer(blob);

Blob から内容を読み込む別の方法としては、{{domxref("Response")}} を使用する方法があります。次のコードは、Blob の内容をテキストとして読み取るものです。

const text = await (new Response(blob)).text();

または、{{DOMxRef("Blob.prototype.text()")}} を使用します。

const text = await blob.text();

FileReader の他のメソッドを使用することで、Blob の内容を文字列またはデータ URL として読み込むことができます。

仕様

仕様書 策定状況 コメント
{{SpecName('File API', '#blob-section', 'Blob インターフェイス')}} {{Spec2('File API')}} 初期定義

ブラウザ実装状況

{{Compat("api.Blob")}}

あわせて参照