Color in HSL notation | Example |
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hsl(90deg, 100%, 50%) |
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hsl(90, 100%, 50%) |
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hsl(0.15turn, 50%, 75%) |
|
hsl(0.15turn, 90%, 75%) |
|
hsl(0.15turn, 90%, 50%) |
|
hsl(270deg, 90%, 50%) |
This is the first box.
This is the second box.
` 要素の内容を、最後に選択した色を表す文字列に設定することで応答します。 ## 賢く色を使う ウェブサイトのデザインで正しい色選びをする際には、芸術、デザイン、少なくとも基本的な色理論に精通していないと、格段に複雑な工程となるでしょう。間違った色の選択は、サイトが醜くなったり、さらに悪いことにコントラストや相反する色の問題でコンテンツが読めなくなってしまうことがあります。また、間違った色を使用してしまうことで、特定の視覚的問題、特に色覚異常を持つ人々がコンテンツを全く利用できなくなる恐れがあります。 ### 適切な色を見つける 何らかの芸術やデザインを触れずに、丁度よく正しい色を思い付くことは難しいでしょう。幸いなことに、あなたの手助けになりえる便利なツールがあります。これらは意思決定を助ける良きデザイナーを持つことには代わりませんが、火付け役にはなるでしょう。 #### ベースカラー 最初のステップは、**ベースカラー**を選ぶことです。これは、何らかの形であなたのウェブサイトやサイトの主題を定義する色です。緑がお茶を連想させるように、また青は空や海と関係があるように考えるところから、サイトを表すのに適切なベースカラー選びを始めると良いでしょう。ベースカラーを選ぶ方法はたくさんありますが、以下のようないくつかのアイデアがあります。 - 商品やアイデアで識別される既存の色や、伝えたい感情を代表する色など、コンテンツのトピックに自然に関連する色。 - コンテンツが表す物に関連付いたイメージから来る色。特定の項目や製品に関するウェブサイトを作成する場合は、それらに物理的に存在する色を選びます。 - ウェブサイトを探して既存のカラーパレットや画像をたくさん見ることで、インスピレーションを得ます。 ベースカラーを決める際には、ウェブコンテンツから色を選択できるブラウザー拡張機能が特に便利です。拡張機能の中には、こういった作業を支援するために特別に設計されたものもあります。例えば、ウェブサイトの [ColorZilla](https://www.colorzilla.com/) はウェブから色を選ぶためのスポイトツールの拡張機能 ([Chrome](https://www.colorzilla.com/chrome) / [Firefox](https://www.colorzilla.com/firefox)) を提供しています。また、様々なサイズの領域やページの選択すた領域のピクセルの色の平均を取ることもできます。 > **Note:** 色の平均を取る利点は、一見同じ色に見えるものが、実際には驚くほど多様な数の関連色が協調して使用され、目的の効果を生み出すために混色されていることが多いためです。これらのピクセル内から 1 つだけ選んでしまうと、それだけでは非常に場違いな色になることがあります。 #### パレットを豊かにする ベースカラーが決まれば、ベースカラーに色理論を適用して、ベースカラーと一緒に使用する適切なカラーパレットを構築します。さらなる適切な色の決定に役立つオンラインツールもたくさんあります。これらの多くはフィルターをかけた色表示もサポートしているので、さまざまな色盲の人がどう見えるかを確認できます。これがなぜ重要なのかについては、{{anch("Color and accessibility", "色とアクセシビリティ")}}で簡単に説明しています。 以下はいくつかの例 (このリストが最終改訂された時点では、すべて無料で使用できるもの) です。 - [MDN のカラーピッカーツール](/ja/docs/Web/CSS/CSS_Colors/Color_picker_tool) - [Paletton](http://paletton.com) - [Adobe Color CC オンライン色相環](https://color.adobe.com/create/color-wheel) パレットをデザインする際には、これらのツールが典型的に生成する色に加えて、白 (またはほぼ白)、黒 (またはほぼ黒)、グレーの濃淡などの中核となる中性的な色を加える必要があることも念頭に置いてください。 > **Note:** 通常は、可能な限り色の数を少なくした方がはるかに良くなります。ページ上の全てに色を加えるのではなく色をアクセントに使うと、内容が読みやすくなり使った色のインパクトが増します。 ### 色理論に関する参考文献 色理論の全面的な履修はこの記事の範囲を超えていますが、色理論に関する記事も豊富に用意されており、最寄りの学校や大学にも講座があるでしょうから、ぜひ参考にしてみてください。色理論に関する有用なリソースをいくつかご紹介します。 - [Color Science](https://www.khanacademy.org/partner-content/pixar/color) ([カーンアカデミー](https://www.khanacademy.org/) と [ピクサー](https://www.pixar.com/) の共著) - : 色とは何か、色の認識のされ方、色を使ったアイデアの表現方法などの概念を紹介するオンライン講座です。ピクサーのアーティストやデザイナーが講師を務めています。 - Wikipedia の {{interwiki("wikipedia", "en:Color theory")}} - : ウィキペディアの色理論に関する記事で、技術的観点の素晴らしい情報がたくさんあります。色選びの参考にはなりませんが、有用な情報が満載です。 ### 色とアクセシビリティ 色が{{Glossary("accessibility", "アクセシビリティ")}}の問題となることがあります。色の不適切および不注意な使用は、利用者の何割かが適切に使用できないウェブサイトやアプリになり、トラフィックの損失、ビジネスの損失、さらには広報の問題につながる可能性があります。そのため、色の使い方を慎重に検討することは重要です。 少なくとも{{interwiki("wikipedia", "色覚異常")}}についての基礎的な調査はしておいた方が良いでしょう。いくつかの種類がありますが、最も一般的なのは赤緑色覚異常で、赤と緑の色を区別しづらいものです。他にも、特定の色の違いを見分けることができないものから、全く色が見えないものまであります。 > **Note:** 最も重要なルール: 色だけで情報を知る手段を使ってはいけません。例えば、ある操作の成功や失敗を示すために、図形の色を白から緑、失敗を示すために赤に変えた場合、赤緑の色盲のユーザーはサイトを適切に利用できません。代わりにテキストと色を併用すれば、誰もが起こったことを理解できるようになるでしょう。 色覚異常については、以下の記事をご覧ください。 - [Medline Plus: Color Blindness](https://medlineplus.gov/colorblindness.html) (アメリカ国立衛生研究所) - [American Academy of Ophthamology: What Is Color Blindness?](https://www.aao.org/eye-health/diseases/what-is-color-blindness) - [Color Blindness & Web Design](https://www.usability.gov/get-involved/blog/2010/02/color-blindness.html) (Usability.gov: アメリカ保健福祉省) ### パレットデザインの例 サイトの適切なカラーパレットを選ぶにあたって、簡単な例を考えてみましょう。火星で開かれる新しいゲームのウェブサイトを構築すると想像してみてください。そこで、[火星の写真を Google 検索](https://www.google.com/search?q=Mars&tbm=isch)してみましょう。火星のカラーリングの良い例がたくさんあるはずです。私たちは慎重にモックアップや映画の写真を避け、火星で撮影された写真を使うことにしました。そして、このゲームは惑星の表面で行われるため、人類が過去数十年にわたって表面に滞在させている火星着陸機の一つが撮影した写真を使用することにしました。カラーピッカーツールを使って、この選んだ色のサンプルを採ります。 スポイトツールを使って好みの色を特定し、件の色は `#D79C7A` であることを確認しました。これは火星表面のステレオタイプな錆びたオレンジレッドの色です。 ベースカラーを選択したら、パレットを構築する必要があります。そこで、[Paletton](http://www.paletton.com/) を使って他の色を考えてみることにしました。Paletton を開くと、以下のような画面が出てきます。  次に、ツールの左下隅にある "Base RGB" の欄に色の 16 進数コード (`D79C7A`) を入力します。  火星の写真から選んだ色をベースにした単色パレットが出てきました。何らかの理由で関連色がたくさん必要な場合は、そういった色も良い色になる可能性はあります。しかし、私たちが本当に欲しいのはアクセントカラー、ベースカラーに添えて目立つ色です。これを見つけるには、パレットの種類の選択メニューにある "add complementary" のトグル (現在は "Monochromatic") をクリックします。右下のアクセントカラーをクリックすると、補色が `#508D7C` であることが計算されます。  提案された色が気に入らない場合は、配色を変更して、もっと良さそうな色を確かめることができます。例えば、提案の緑青色が気に入らない場合、トライアド配色のアイコンをクリックすれば以下のように表示されます。  右上のあの灰色っぽい青はなかなか良さそうですね。クリックすると、`#556E8D` でした。これをアクセントカラーとして、見出しやタブの強調表示のようにものを目立たせる目的で控えめに使用します。  これで、ベースカラーとアクセントカラーができました。さらに、グラデーションなどが必要な場合に備えて、それぞれの色の補色をいくつか用意します。これらの色を後から利用できるように、何らかの形式で出力しておきます。 これらの色を決めてなお、適切な中間的な色も選択する必要があります。一般的なデザインでは、テキストが鮮明で読みやすい十分なコントラストがありつつ、目に厳しいほどのコントラストではないというスイートスポットを見つけようとします。どちらかの方に行き過ぎてしまいがちなので、色を選んで使用例に着手したら、必ずフィードバックをもらうようにしましょう。コントラストが低すぎるとテキストが背景に洗い流されて読めなくなりがちです。またコントラストが高すぎると、ユーザーはサイトを見ているだけで、見栄えが悪く不愉快に感じるでしょう。 ### 色、背景、コントラスト、印刷 画面上では良いように見えるものが、紙の上では全く違って見えるかもしれません。さらに、往々にしてインクは高価なものです。ユーザーがページを印刷している場合、重要なのはテキストであるにも関わらず、背景すべてが貴重なインクを使い切るわけにはいきません。ほとんどのブラウザーは既定で、文書印刷時に背景画像を除きます。 背景色や画像が慎重に選択されている場合や、背景がコンテンツの有用性に決定的な影響を与える場合、CSS {{cssxref("color-adjust")}} プロパティを使用して、コンテンツの外観を調整しないようにブラウザーに指示できます。 `color-adjust`、`economy` の既定値は、ブラウザーが必要に応じて外観を変更することができるかどうかを示します。ブラウザーは文書を描画する出力機器の種類に応じて、コンテンツの読みやすさや印刷の経済効率を最適化しようとします。 `color-adjust` を `exact` にすると、色や画像があった場合でも、それを使用することで適した動作の要素になる特別なデザインであることを、ブラウザーに伝えられます。これを設定すると、ブラウザーは要素の外観に手を加えることなく、CSS で指定された通りに要素を描画します。 > **Note:** `color-adjust: exact` を与えても CSS がその通りに使用されるとは限りません。ブラウザー出力を変更するユーザー設定 (印刷ダイアログボックスの「背景を印刷しない」チェックボックスなど) が提供されている場合、`color-adjust` の値はそれによって上書きされます。 ## 関連情報 - [グラフィックの描画](/ja/docs/Learn/JavaScript/Client-side_web_APIs/Drawing_graphics) - [ウェブのグラフィック](/ja/docs/Web/Guide/Graphics) - [MDN のカラーピッカーツール](/ja/docs/Web/CSS/CSS_Colors/Color_picker_tool)