--- title: Promise.any() slug: Web/JavaScript/Reference/Global_Objects/Promise/any tags: - Experimental - JavaScript - Method - NeedsCompatTable - Promise - Reference - プロミス - メソッド - 実験的 translation_of: Web/JavaScript/Reference/Global_Objects/Promise/any ---
Promise.any()
は {{JSxRef("Promise")}} オブジェクトの反復可能オブジェクトを受け取り、反復可能オブジェクトの中にあるプロミスの一つが満足するとすぐに、そのプロミスの値で解決される単一のプロミスを返します。反復可能オブジェクトの中に満足可能なプロミスがない場合 (与えられたプロミスがすべて拒否された場合)、返されたプロミスは {{JSxRef("AggregateError")}} という、個々のエラーをグループ化した {{JSxRef("Error")}} の新しいサブクラスで拒否されます。本質的には、このメソッドは {{JSxRef("Promise.all()")}} の反対です。
警告! Promise.any()
メソッドは実験的であり、すべてのブラウザーが対応しているわけではありません。現在は TC39 Candidate stage (Stage 4) にあります。
Promise.any(iterable);
iterable
このメソッドは、最初に満足するプロミスを返すのに便利です。1つのプロミスが満足した後に短絡するので、1つのプロミスが見つかったら他のプロミスが満足するのを待つことはありません。 {{JSxRef("Promise.all()")}} が満足した値の配列を返すのとは異なり、 (少なくとも1つのプロミスが満足したと仮定すると) 満足した値は 1 つしか得られません。これは、1つのプロミスが満足する必要があるが、どちらのプロミスが満足するかは関係ないときに有益な場合があります。また {{JSxRef("Promise.race()")}} が最初に完了した値 (満足または拒否のいずれか) を返すのとは異なり、このメソッドは最初に満足した値を返します。このメソッドは、最初のプロミスが満足するまでは、すべての拒否されたプロミスを無視します。
渡されたプロミスのうちのいずれかが満足した場合、返却されるプロミスは他のプロミスが満足または拒否されているかどうかにかかわらず、満足したプロミスの値で非同期に満足します。
Promise.any
で返されるプロミスは非同期で満足します。渡されたすべてのプロミスが拒否された場合、 Promise.any
は {{JSxRef("AggregateError")}} オブジェクトで非同期に拒否され、これは{{JSxRef("Error")}} を継承しており、拒否された値の配列を持つ errors
プロパティを含みます。
Promise.any()
は、先に拒否されたプロミスがあったとしても、最初に満足したプロミスで解決されます。これは {{jsxref("Promise.race()")}} が最初に決定したプロミスで解決または拒否されるのとは対照的です。
const pErr = new Promise((resolve, reject) => { reject("Always fails"); }); const pSlow = new Promise((resolve, reject) => { setTimeout(resolve, 500, "Done eventually"); }); const pFast = new Promise((resolve, reject) => { setTimeout(resolve, 100, "Done quick"); }); Promise.any([pErr, pSlow, pFast]).then((value) => { console.log(value); // pFast fulfils first }) // 期待される出力: "Done quick"
Promise.any()
は満足したプロミスがないと {{jsxref("AggregateError")}} で拒否されます。
const pErr = new Promise((resolve, reject) => { reject('Always fails'); }); Promise.any([pErr]).catch((err) => { console.log(err); }) // 期待される出力: "AggregateError: No Promise in Promise.any was resolved"
この例では、画像を読み込んで blob を返す関数があります。 Promise.any()
を使用して二つの画像を読み込み、先に利用可能になった方 (つまり、プロミスが解決された方) を表示します。
function fetchAndDecode(url) { return fetch(url).then(response => { if(!response.ok) { throw new Error(`HTTP error! status: ${response.status}`); } else { return response.blob(); } }) } let coffee = fetchAndDecode('coffee.jpg'); let tea = fetchAndDecode('tea.jpg'); Promise.any([coffee, tea]).then(value => { let objectURL = URL.createObjectURL(value); let image = document.createElement('img'); image.src = objectURL; document.body.appendChild(image); }) .catch(e => { console.log(e.message); });
仕様書 |
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{{SpecName('Promise.any')}} |
{{Compat("javascript.builtins.Promise.any")}}