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title: WebVR環境の設定
slug: Web/API/WebVR_API/WebVR_environment_setup
translation_of: Archive/WebVR/WebVR_environment_setup
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<p>{{draft("このWebVR APIドキュメントは現在v1.0の仕様への対応作業の途中です.従って,ここにある情報のいくつかは最新ではありません.この作業について質問がある場合は ~~chrisdavidmills へ連絡をとってください.")}}</p>
<p class="summary">この記事では,WebVRのテスト環境を設定するのに必要な作業を示します — 必要なハードウェアとソフトウェアを含めて — ,そしていくつかのトラブルシューティングのTIPSも共有します.</p>
<h2 id="ハードウェア_Hardware">ハードウェア Hardware</h2>
<p>まずはじめに WebVR に必要なハードウェアを見ていきましょう.</p>
<h3 id="ヘッドマウントディスプレイ位置トラッカ">ヘッドマウントディスプレイ/位置トラッカ</h3>
<p>現在,VR HMD ハードウェアにはいくつかの選択肢がありますが,ベスト/最も信頼のあるものは <a href="https://developer.oculus.com/">Oculus Rift</a> です.Oculus Rift はロバストなヘッドマウントディスプレイと,三脚やモニタにつけて使う位置トラッキングカメラが付属しています.Oculus Rift DK2 は $350で販売されていますが(訳注:2015/10末時点でSold out となり購入できません),市場に多くのヘッドセットが出てくれば価格が下がることが予想され,その技術も進歩するでしょう.</p>
<p><img alt="" src="https://mdn.mozillademos.org/files/11037/hw-setup.png" style="display: block; height: 78px; margin: 0px auto; width: 70%;"></p>
<p>VRハードウェア装置に十分な投資ができない人のために,より安価な代替策があります.VR HMDは基本的には,両目の正面にゴーゴルを備えた単なる高解像度スクリーンです.ディスプレイ自体は,立体視を実現するために,それぞれの眼用にクロップと歪みを加えたシーンをわずかにオフセットして横に並べた表示を行っています.これがVR錯覚を作るための本質的な要素です.</p>
<p><img alt="" src="https://mdn.mozillademos.org/files/10695/stereoscopic.png" style="display: block; height: 540px; margin: 0px auto; width: 960px;"></p>
<p>同様の体験を擬似的に作成するのに,Android用の Firefox <a href="https://nightly.mozilla.org/">Nightly</a> のようなサポートされているブラウザを使えます.このFirefox for Android Nightly を通じて,VRアプリの実行にトライしてみてください.スマートフォンを頭部にくっつけるための装置が必要かもしれません.これが <a href="https://www.google.com/get/cardboard/">Google Cardboard</a> の背景となる考え方です.この方式の主な課題は,位置追跡センサがないことと,スマホのプロセッサはデスクトップPCほど強力ではないことで,その体験はそれほどリアルではありません(頭を回しても仮想空間で同じ効果は得られませんし,グラグラするだけかも).しかし手頃なテストの代替品として十分動作します.</p>
<h3 id="VRシーンをレンダリングするためのコンピュータ">VRシーンをレンダリングするためのコンピュータ</h3>
<p>バーチャルリアリティハードウェアは,許容可能なユーザ体験を届けるためには,高精度で低遅延データを扱う必要があります — 60fpsで表示を更新する必要があり,そうしなければジャダーやぎこちない体験になってしまいます.FPSを維持するには大量のデータを処理しなければなりません.従って,VRアプリケーションを動作させるコンピュータは非常に強力なものが必要となります.理想的には,ディスクリートGPUを備えたハイスペックのラップトップかデスクトップを使うべきです.最新の MacBook Pro 15"/17"あるいはMac Pro,あるいはWindowsのゲーミングPCのようなコンピュータが完璧でしょう.もし遅いコンピュータしかないなら,ひどい表示になってしまいます.</p>
<h2 id="ソフトウェア_Software">ソフトウェア Software</h2>
<p>WebVR アプリを実行するために,次に示すソフトウェアセットアップが必要となります.</p>
<h3 id="Oculus_Rift_SDK">Oculus Rift SDK</h3>
<p>Oculus Riftを使用するには,<a href="https://developer.oculus.com/downloads/">Oculus Rift SDK のダウンロードとインストール</a> が必要です.SDKには任意のVRアプリを実行するときにも必要となる Oculus Rift ランタイムに加え, トラブルシューティングに便利な <em>OculusWorldDemo</em> アプリが含まれています.</p>
<h3 id="Firefox_Nightly_と_WebVR_Enabler_Add-on_(or_equivalent)">Firefox Nightly と WebVR Enabler Add-on (or equivalent)</h3>
<p>ブラウザを設定するために,次のステップを実行します:</p>
<ol>
<li>Firefox <a href="https://nightly.mozilla.org/">Nightly</a> と <a href="https://www.mozilla.org/en-US/firefox/developer/">Developer Edition</a> の両方がWebVRをサポートしています.未インストールであればどちらかをインストール,あるいは最新版に更新してください.</li>
<li>次に, <a class="external external-icon" href="http://www.mozvr.com/downloads/webvr-addon-0.1.0.xpi">WebVR Enabler Add-on</a> (訳注: このリンク先のバージョンは古いです)をインストールします — これは WebVRを有効にして,マルチプロセスブラウジングを無効化します(<a class="basiclink-blue" href="https://wiki.mozilla.org/Electrolysis">E10S</a>),新しいFirefoxのブラウジング機能は現在WebVRと互換性がありません.</li>
<li>最後に,ブラウザを再起動します.</li>
</ol>
<div class="note">
<p><span style="font-size: 14px; line-height: 21px;"><strong>注記</strong></span>: 手動でWebVRを有効にするには, <a>about:config</a> を開いて,<code>dom.vr*</code> prefsを有効にします.でも,WebVR Enabler Add-on は一発で全部を簡単にやってくれますよ.</p>
</div>
<div class="note">
<p><span style="font-size: 14px; line-height: 21px;"><strong>注記</strong></span>: モバイルユーザの場合は,Firefox for Android は現在 <a href="http://nightly.mozilla.org/">Nightly builds</a> でWebVRをサポートしています.現在の実装は粗いものですが,時間をかけて刷新されていくでしょう.フィードバックも大歓迎!</p>
</div>
<div class="note">
<p><span style="font-size: 14px; line-height: 21px;"><strong>注記</strong></span>: Chrome Experimental ビルドもWebVRを利用可能になっています.詳しくは <a class="external external-icon" href="http://blog.tojicode.com/2014/07/bringing-vr-to-chrome.html">Bringing VR to Chrome</a> by Brandon Jones をチェックしてください.</p>
</div>
<h3 id="表示設定">表示設定</h3>
<p>最適なパフォーマンスのためには,後述の説明のようにディスプレイを設定することが<strong>非常に重要です</strong>.そうしないと,余計なジャダーや遅延が発生します.こういった状況を改善し WebVR を真にプラグ&プレイにすることに取り組んでいる最中ですが,現時点ではベストな結果を得るには手動での設定が必要になります.</p>
<h4 id="Windows">Windows</h4>
<p>初めに,コントロールパネルで <em>Display > Screen Resolution </em>を開き,次の設定をします:</p>
<ul>
<li><em>Orientation</em> to <em>Landscape (flipped).</em></li>
<li><em>Multiple displays</em> to <em>Extend these displays</em>.</li>
</ul>
<p><img alt="" src="https://mdn.mozillademos.org/files/10683/win-screen-resolution.png" style="display: block; height: 573px; margin: 0px auto; width: 644px;"></p>
<p>次に,<em>Advanced Settings > Monitor > Monitor Settings</em> を開いて,<em>Screen refresh rate</em> を <em>60Hz </em>に設定します.</p>
<p><img alt="" src="https://mdn.mozillademos.org/files/10685/win-monitor.png" style="display: block; height: 573px; margin: 0px auto; width: 644px;"></p>
<h4 id="Mac">Mac</h4>
<p>まず System Preferences > Displays > Display を開いて,次の設定をします:</p>
<ul>
<li><em>Optimize for</em> to <em>Rift</em></li>
<li><em>Rotation</em> to <em>90°</em></li>
<li><em>Refresh</em> to <em>60Hz</em></li>
</ul>
<p><em><img alt="" src="https://mdn.mozillademos.org/files/10691/mac-displays.png" style="display: block; height: 528px; margin: 0px auto; width: 1342px;"></em></p>
<p>次に <em>System Preferences <span class="gray5 light px1">> </span>Displays <span class="gray5 light px1">> </span>Arrangement</em> を開いて, <em>Arrangement</em> を <em>Mirrored </em>にセットします.</p>
<p><img alt="" src="https://mdn.mozillademos.org/files/10693/mac-displays-mirrored.png" style="display: block; height: 528px; margin: 0px auto; width: 668px;"></p>
<h2 id="トラブルシューティング_Troubleshooting">トラブルシューティング Troubleshooting</h2>
<p>このセクションではトラブルシューティングTIPをいくつか紹介します.</p>
<dl>
<dt>HMD や位置トラッキングカメラがまったく動作しません.</dt>
<dd>Oculus Rift SDKに含まれている <em>OculusWorldDemo</em> (異なるVRハードなら同様のデモ)でシステムが動作するかテストしてみてください.ハードウェア装置がまったく動作していない場合は,付属のマニュアルに説明されている通りに正確に設定されていることを確認してください.古典的なミスとして,トラッキングカメラのレンズキャップが付いたままだったり,USBケーブルの挿し忘れがあります.</dd>
<dt>HMD や位置トラッキングカメラがまだ動かないです</dt>
<dd>一般的な状況として,トラッキングカメラが停止していると,シーンは見られるけれど,頭の回転に追従しません.TIP: カメラが動作していると青い光がつきます.もし <em>OculusWorldDemo </em>が動作しているのにWebVRアプリがまだ動作しないときは,ブラウザの再起動を試してください — Nightly は非常に実験的な状態で,時々動かないことがあります.</dd>
<dt>{{anch("Display configuration")}}の説明にしたがって正しく実施したのに,まだグラフィックスがjuddery/jerky です.</dt>
<dd>使っているGPUが遅すぎるか,専用の(ディスクリートな)GPUを備えていないか,Oculus Rift を起動した時にグラフィックスカードが切り替わっていない(これは個別の事例のはずですが,すべてのコンピュータでは保証できません).いずれにせよ,Macの <a href="https://gfx.io/">gfxCardStatus</a> のようなアプリケーションを使って,何が起こっているかをテストすることができます.これを使うと,インテグレーテッドGPUかディスクリートGPUの切り替えられているかを確認でき,さらに特定の一方だけを使うよう強制することもできます."You are using a system that gfxCardStatus does not support. Please ensure that you are using a MacBook Pro with dual GPUs." というメッセージが表示されたら,たぶんGPUを持っていないので,高速なプロセッサを入手するか,jerkinessを我慢する必要があります.Windowsの場合は,現在同じ機能を持つアプリはありませんし,手動で変更しなければなりません.</dd>
<dt>VRデバイスと一緒に使うと既存のセカンドディスプレイが妙な動作をします.</dt>
<dd>2ndモニタ(あるいはラップトップで外部モニタ)を使っている場合,VRデバイスを使うときは外したほうが良いです.ときどき奇妙な効果が発生します.</dd>
<dt>Linuxはどうなってます?</dt>
<dd>WebVR はLinuxで現在動作しますか?(続く)</dd>
</dl>
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